「今年の夏も終わりだね・・・」
明け方からのしっとりと冷たい秋雨が漂うテラス席で、自然の恵みが
やさしく色鮮やかに盛られたフルーツジュレを協会次長とふたり、
名残惜しげに口に含んだ。
榛名・里見の丘一面に広がる果樹園の真ん中に佇むfukujuen cafe、
農園主選りすぐりの果実を使ったスイーツや芳醇な香りのオリジナル
コーヒーが味わえる夏季限定のカフェは、今日がシーズン最後の営業。
ほんのり甘いゼリーのあいだにブルーベリー、桃、プラム、ミントが
一葉添えられたこの逸品スイーツに再会できるのは来年の夏となる。
猛暑が続く今月上旬、観光PRイベントで提供したフルーツジュレは
全国から訪れた来場者をうならせた。
近県からも多くの参加者があるJRのハイキングでは、立ち寄った
ハイカーが桃や梅、プラムのかき氷に体の芯から癒された。
高崎の、実り豊かな里山の風景とともに、爽やかな味覚の記憶となって
印象に残していただけたのでは、と思っている。
榛名・里見はちょうど今、果物収穫の最盛期。街道沿いの直売所には
他県ナンバーの観光客が連日大勢訪れる。この時期のこの光景が私も
大好きで、いつ見ても微笑ましい。
でもここ数日、その楽しみは程度の差はあれ一年を通して満喫できる
ような気がしている。
今が旬の「廿世紀」がおわると「新雪」「愛宕」といった大玉の晩生品種が
並び初冬にはジャンボ梨の品評会も開かれる。
fukujuen cafeでは昨シーズンからクリスマスローズ栽培も本格化、各種
講習会などが予定されている。
またカフェの営業は2月に再開され、4月までの2ヶ月間、今度は大粒の
イチゴを使ったスイーツを提供する。その頃にはこの丘一面に白梅が
花を咲かせる。
折り重なるかように果実や草木が代るがわる季節の訪れを伝えてくれる、
そんな場所が、こんな身近なところにある。
◎富久樹園さんの「里見通信」のページ
http://www.geocities.jp/satomitusin/

