2010年1月アーカイブ

pudding.jpg最近食べたものの中でいちばん旨かったもの何だろう、と振り返ってみて浮かんだのが、
昨年末の仕事納めの日に「もぎたて完熟屋」さんでいただいた「上州牛のローストビーフ」
だった。

昨年5月末に、高崎の本町にある蔵をリフォームしたこの総菜店は、数々のメディアでも
取り上げられ話題を呼び、この街のいち風景として定着しつつある。その日の総菜を選べる
ランチや20名程度までの宴会にも対応、ひと味違った酒席は好評だ。

上記のローストビーフは同僚ら5人での宴会での一品だったが、地域ブランド面で苦戦中の
群馬の底力を感じさせる、というより希望を抱かせてくれるような料理だった。

その晩、地元食材のバラエティ豊かな料理と地酒『大盃』にすっかり満足して会計を済ませて
いたとき、閉店間際のディスプレーにはまだ数点のスイーツが残っており、ものめずらしさと
いい感じにまわったアルコール勢いでわが同僚たちも外見に似合わずそれらを買い込んで
いた。

以前にもこのブログで紹介したが、完熟屋さんでは昨年秋ごろから地元食材を使ったスイーツ
を展開しており、最近では内容も充実している。この日は同店代表の原さんと、名前は聞き
そびれたがキュートなルックスのパティシエさんがいた。こんな方が心を込めて作ったお菓子
なら、思わず財布の紐が緩むのも頷ける。

そんな完熟屋さんから、新商品スイーツ情報が届いた。今回は同じ本町の茶舗・水村園さん
とのコラボレーション商品。この水村園さんは安政4年(1857)年創業の老舗で、俳人の村上
鬼城や詩人の山村暮鳥らも頻繁に立ち寄ったといわれる名店。土蔵には茶器をはじめ日本
最古の茶葉が眠っているという。

今回発売されたのは同店の有機農法によるほうじ茶を使った「ほうじ茶プリン」。プリンの
さわやかで滑らかな口当たりの後に、ほうじ茶の香りと香ばしさがふんわりと広がり、これまで
にない味覚を実現している。

また、完熟屋さんは市内倉渕町の有機野菜を使った惣菜・スイーツ販売を中心としたお店であり、
安心・安全な食材へのこだわりとしても、お互いのコンセプトが合致していることから、商品開発
に至ったそうだ。

「ほうじ茶プリンは」はもぎたて完熟屋店内での販売で税込み350円。テイクアウトのほか店舗
2階でイートインもできる。中山道宿場の「蔵」どうしのコラボレーション、まだまだ続きそうです。


◎もぎたて完熟屋   
 高崎市本町8-1
 ℡ 027-325-7525

              あま酒の地獄もちかし箱根山  与謝蕪村

甘酒といえば冬の寒い日に器で手を温めながらすするものをイメージするが、
この甘酒は夏の季語。だからこの蕪村の句も、真夏の東海道で詠んだものと
思われる。

現在のようにスポーツドリンクなどがない頃、ビタミンやアミノ酸に富む甘酒は
貴重な栄養源として、街道の宿場などで旅人に振舞われていたそうだ。これに
ついては発酵学者の小泉武夫先生の著書『発酵は力なり』(NHKライブラリー)
で詳しく紹介されている。

酒粕をお湯で溶いて砂糖などを加えてつくる甘酒が一般的だが、これは「粕取湯」
といわれるもので、本来の甘酒は米を発酵させた麹のみでつくられる。天然の甘み
はもちろん美味だが、健康、特に肌や髪などには良いらしい。

そんな天然の甘酒を使用したスイーツを、昨日から高崎髙島屋で開催されている
『群馬展』で見つけた。長坂牧場・みるく工房タンポポさんの『甘酒ジェラート』だ。

amazake.JPG長坂牧場さんでは、桜やカボチャなど季節の材料を使ったジェラートも展開している
が、このたび甘酒のジェラートを発売した。2月末までの限定商品。

さっそくいただいたところ、濃厚なミルクアイスに米糀のほんのりした甘みがさりげなく
自己主張している感じ。言われなければ、これが甘酒とは分からないだろう。

ちなみにこの米麹は渋川市の針塚農産さんのもの。土作りから徹底した信念を貫い
ていて、今や群馬を代表する漬物メーカーの針塚さんだが、上記の小泉武夫先生が
著書『食の堕落を救え スローフードの挑戦者たち』 (広済堂文庫)の中で、最後の
晩餐に選ぶなら針塚さんの漬け物を選びたい、とも記しているほどの質の高い商品を
展開している。

今日の髙島屋物産展では専務の針塚重光さんにお会いしたが、麹の効果だろうか、
肌のハリとツヤが印象てきだった。

私事だが、昨日数年ぶりの貧血でダウンしてしまった担当者、甘酒ジェラートでだいぶ
充電できた模様。

gunmaten.JPG群馬県物産振興協会の一文字専務さん(中央)と長坂さん(右)、針塚さん(左)
『群馬展』の売れ行き好調とのことで、ホクホク顔の3人でした(1月28日撮影)。

◎~ふるさとの味と技の競演 群馬展~
 高崎髙島屋にて2月2日(火)まで開催中です

前回のこのブログで、「戦国武将や幕末の偉人に目立った人材を見つけづらい
群馬県」と記したが、幕末期の高崎を語る上で、触れなければならない人物が
いる。小栗上野介(1827~1868)である。

今からちょうど150年前、江戸時代末期の安政7年(1860年)1月、日米修好通商
条約批准文書交換のための遣米使節団一行を載せた米国の軍艦ポーハタン号が
品川沖を出発した。そこに乗船していたのが、後に勘定奉行など幕府の要職を歴任
することになる上野介である。

この米艦に先立つこと5日、同じく品川沖を出航した幕府保有の軍艦・咸臨丸は
勝海舟が艦長として乗船、ポーハタン号の護衛にあたっている。海舟は訪米ののち
日本に戻るが、上野介はその後も各国を歴訪、「初めて世界一周した日本人」でも
ある。また、当時の数々の先進文明に触れた上野介は、幕末の政治、財政、軍事等
多方面にわたる改革に着手、特に横須賀造船所の設立など日本の近代化の礎を
築くことになる。

歴史の皮肉といえようか、これまでにも何かとクローズアップされることが多い海舟に
比べると、伝記や関連書籍もほとんど無く、中学校の教科書にも出てこない上野介、
その功績を検証すると、あまりにも地味に扱われているのが残念でならない。

加えて彼の最期。徳川幕府解散後、権田村(現在の高崎市倉渕町権田)に屋敷を構え
田畑を開き、帰農の準備をしながらゆったりした隠棲を送るも西軍(薩摩軍)により
反逆の企てがあると決め付けられ殺害されている。倉渕の川原の上野介終焉の地には、
「偉人小栗上野介罪なくして此所に斬られる」と刻まれた顕彰慰霊碑が建てられている。

ほとんど訪れる人もいないこの碑だが、季節の草花が必ず供えられている。毎日誰が
そうするのかは知らないが、上野介の隠棲を助けた遠祖の代から続いているのだと
想像する。

歴史的な偉業を遺しながらも知られていない人材の足跡をたどれる、または知らずに
過ごしている、高崎はそんな街かもしれない。

                                   (高崎市倉渕町 東善寺にある上野介の墓) oguri-tomb.JPGこの高崎市倉渕町には、牧野酒造という酒蔵がある。創業は元禄3年(1690年)、群馬
県内最古の酒蔵でもあり、山紫水明の地である榛名山麓の清冽なる伏流水を用いた
手作りの酒の仕込みが、風格と伝統を感じさせる白壁の蔵で、今もかわらず行われて
いる。

牧野酒造では、創業からしばらくは『長盛』の銘柄で販売してきたが、現在は『大盃』の
名で知られる。この銘柄が小栗上野介にちなんだものだ。遣米使節からの無事帰国後、
大きな盃で祝盃をあげたことから酒銘を『大盃』と改銘している。

その『大盃』の味わいはこの地の清らかな水のように淡麗で馥郁としている。また、全国
新酒鑑評会や国税局鑑評会にて金賞受賞20数回の実績を誇ることからも、その品質は
明らかだ。

自分もこの銘柄の生酒4合瓶はストックを欠かしたことがない。ほぼ毎晩、『大盃』での晩酌
を楽しみにしている。ただ最近では、晩酌時にTVから聞こえてくる混沌とした報道内容に、
小栗上野介のこの国への見果てぬ思いを重ねると、苦々しささえ感じてしまう。

ここでどうこう言ってもどうなる訳でもないが、少し前の新聞記事からの引用で今回のブログ
を締めたい。

   政治は裏方で人を支えたり、不人気な政策をあえて泥をかぶって、遂行する人材が
   必要だ。日本の政治家は坂本龍馬や高杉晋作など、華やかな幕末の志士と自らを
   重ねて語りたがる。だが、幕府にも(中略)小栗上野介のような人間がいた。嫌がら
   れても筋を通し、地道に仕事をすることの大切さを考える必要がある。
    (2009年9月3日読売新聞、文芸評論家の野口武彦さんのインタビュー記事から)

oosakazuki.jpg◎牧野酒造
 http://makino-sake.co.jp/

◎東善寺 上野介の墓がある倉渕のお寺で、資料館も併設している
 http://tozenzi.cside.com/

NHKの大河ドラマ『龍馬伝』がスタートした。坂本龍馬関係のドラマはこれまでもハズレ
がなく、また人気俳優の福山雅治氏を起用したことからさっそく巷の話題に事欠かない。

龍馬に限らず、大河ドラマは登場人物の出身地等が歴史観光地としてクローズアップ
されることも多く、龍馬にちなんだ酒、菓子、書籍などの新商品の話題は連日メディア
で紹介されている。

昨年あたりからの歴女ブームも手伝い、上記のような商品に加え歴史上の人物が登場
するゲームソフトやコミック本の売れ行きが好調だと聞く。

戦国武将や幕末の偉人に目立った人材を見つけづらい群馬県(こう記すと異論もあろ
うが、この点については次回ブログに譲ることにする)にあって、この商機を逃すまいと
素早い対応で成功しているのが「こうげつ人形」さんだ。

昨年同社が発売した戦国武将フィギュアは、店頭はもちろんネットショップでも未だに
多数の注文が入る。こうげつさんでは以前からブロンズ製の戦国武将のフィギュアを
手がけているが、昨年発売された商品は歴史絵巻作家の第一人者として知られる
正子公也(まさごきみや)氏が原画を作成。武将本人も喜びそうなくらい凛々しく造形
されている。正子氏のイラストをあしらった高級感あふれるパッケージも魅力だ。

そんな中、こうげつ人形専務の渡辺泉二さんから、先週新商品の情報が届いた。期待
どおり、坂本龍馬のフィギュアである。そして、その出来栄えは期待以上と言える。

ryouma figure.jpg商品情報からスペックを抜粋すると、高さ46cm、限定100体、シリアルNo付き、本体は
ゴールドキャスト製で芯補強材に金属使用、龍玉:人工水晶を使用してる。
気になる価格は39,900円。1月26日発売で、ただ今先行予約受付中、とのこと。

こうげつさんから昨年春に発売された『鉄腕アトム五月人形』は9万円近くの販売価格
にもかかわらず早々に完売となった。坂本龍馬フィギュアもここ数日、新聞各紙で紹介
され、問合せも多いらしい。こちらも完売は確かだろう。

昨日内閣府が発表した2009年12月実施分の消費動向調査では、消費意欲を示す
消費者態度指数は前月比1.9ポイント低下の37.6、心理的にもいっそうの冷え込みが
増している。買い控えや低価格志向はまだまだ弱まりそうにない。

こんな時だからこそ、龍馬フィギュアを「欲しい」と思われた方は早めに注文を、とささや
かながらブログをお読みの方の消費心理をあおってこのシリーズを終えたい。

◎人形のこうげつ 株式会社晃月人形
 http://www.kougetsu.co.jp/

正直なところ、関係者の誰もがこのツアーが催行になるとは思っていなかった。
先週15日に群馬県観光国際協会の主催で行われた当協会会員の老舗を巡る
『匠のこだわり 高崎"伝統の技"めぐり』である(ツアー詳細は当ブログ12/15
を参照)。

アンケートではほぼ全員の参加者から満足の回答が得られ、実際の訪問先店舗
でも消費不振などという言葉が信じられないくらいの商品購入だったという。
同行したスタッフも、オフィスに戻るなり興奮気味にその様子を語っていた。

申込みの反応も順調だった。大手旅行会社によるバスツアーがし烈な価格合戦を
繰り広げ、1万円台の海外ツアーまで見かけることがある昨今、高崎駅のみの発着
となるこのツアー参加費は一人9,800円。通常であればまず商品化しない企画
だろう。

それでも早々に催行最小人数までの申込みがあり、実施のほぼ一ヶ月前には満員、
キャンセル待ち状態となった。県外、首都圏近郊からの問合せも続いたと聞いている。
当日は満員、いや飛び入りで都内の有名大学の先生がお越しになったので、定員
以上での催行となった。さらに、終了後アンケートでは「この倍の価格でも参加したい」
との声まで聞かれた。

                                 (1/15『匠のこだわり』糀屋にて)
takumi.JPG近江商人の有名な家訓に、「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」が
ある。 今回の高崎でのこの老舗ツアーをはじめ、昨年4月から行われている県観光
国際協会のツアーはまさに三方良しの取り組みだと思っている。

まず「売り手」。実施主体となる協会や協力する県内地域にとって、これまでにない
切り口での訪問先の選定は、新たな観光資源の発掘になる。実際にも高崎では
初めて「観光」としてお客様を迎え、またツアー後にリピーターにつながる、ツアーに
参加しなくてもパンフレットを見て訪れる方がいる、など歓迎のことばが寄せられて
いる。

「買い手」の面でも、旅行業不振の中、定年退職後の生活で旅行を楽しみにしている
方は結構多い。そのような旅慣れた方にとっては、何かしら新鮮な収穫があるツアー
探しには苦労していると聞いた。ツアーのパンフレットをご覧いただくと分かるとおり、
高崎市内では和洋それぞれのスイーツを徹底的に訪問したり、また県内でもあまり
訪れる機会がなかった外国人集積地をガイド付きで巡ったり、とこれまでにない内容
が満載である。

そして「世間」よし。このツアーでは、参加費設定にあたり訪問先には「定価」での
費用提示をお願いしている。格安ツアーのように食事代や土産代を叩くことは一切
していない。今回の老舗ツアーの9,800円は通常価格なのである。また、主催元の
観光協会としてもツアー内容は民間旅行会社への販売も想定しており、民業圧迫
では、といった声はいまのところない。

旅行商品が売れない、といわれる。実際、観光庁が公表する例月の旅行取扱状況
でも、2009年11月期は前年比15.8%減、この傾向はここ2年好転の兆しが見えない。
ただ、状況打開へのヒントは、案外身近なところにあるのではないか。そんな物産
担当者の日頃の思いは、今回の老舗ツアーを終えていっそう強まった。


老舗ツアー『匠のこだわり』訪問先
◎糀屋 ~創業430年・たまり漬と味噌~
 http://www.komenohana.com/sitemap.html
◎割烹 魚仲 ~自慢の鰻は創業以来の120年のタレ~
 http://www5.wind.ne.jp/uonaka/
◎牧野酒造 ~榛名の伏流水で仕込む県内最古の酒蔵~
 http://makino-sake.co.jp/
◎だるまのふるさと大門屋 ~高崎だるま230年の伝統~
 http://homepage2.nifty.com/daimonya/

群馬テレビの夕方の報道番組『ニュースジャスト6』を観る事が多い。地元の
情報をタイムリーに得られるのと、アナウンサーの福田友理子さんのファン
である。いつも癒されている。

先週金曜の放送では、県内複数の百貨店で同時に開催されている歳暮ギフト
の処分セールの模様が映し出されていた。このようなイベントは群馬に限らず
ここのところ人気のようで、開店前から数百人が待ち並ぶほどの盛況らしい。

同番組では毎回、政治・経済、スポーツ、文化等の分野のゲスト出演するが、
この日は群馬大学の先生が「工夫して売れるのはいいことですね」みたいな
コメントをされていた。とここで私には違和感、少々引っかかったのが今回の
原稿のきっかけとなる。

処分セールの様子は、映像的にはすごく賑わっている。ただ、それらの商品は
年末の売れ残りである。少なくとも、店側ではプロの目で売れ行きを見込んで
仕入れたものだ。

そして会場に所狭しと並べられたワゴンカートに半ば無造作に積まれるのは
歳暮シーズンには有名タレントらがプレミアム感たっぷりに、こちらが望ま
なくてもテレビ画面で何度も目にしてきた過去の贈答用商品だ。俳優さんの
プライドもあったものではない。

世の中、デフレ不況がいっそう深刻さを増し、政府に対しても早急な対策を望む
声が国内各方面から高まっている。休日の討論番組などで経済アナリストやら
政治評論家やらの議論が伝えられるが、一方で、このような処分セールや、さら
には通常では考えられないような激安スーパーのエスカレート振りをバラエティ
感覚で報じるのはいかがなものか?

良識あるメディアなら、心理的なデフレまであおるのではなく、不況下でも何か
しらデフレ脱却へのヒントとなるような話題もあわせて伝えていただきたいもの。

と、言いっ放しでは無責任なので一例を挙げると、ガトーフェスタハラダさんの
人気が続いている。いや、勢いを増している。

昨年末の本社に併設されているショップは自分が行ったときは入店から購入
まで40分待ち、またそこまでに至る国道17号もまた渋滞だった。テナント出店
している百貨店の各売り場も、この店舗の前だけ途切れることのない行列だ。
インターネット販売は12月中旬には年内分の販売を終えている。

harada0912.JPGさらに注目したいのは、大手企業も子会社の統合や事業規模の縮小などが
相次ぐ中、ハラダさんでは逆に地域貢献にも積極的に取り組んでいる点。

新工場完成後は工場見学の受入も行い、新たな観光スポットとしても注目され
ている。コンサートやセミナーなど本社社屋での文化事業も盛んで、最近では
『墨の魔術師』金田石城氏の書道作品展が話題になった。またこの時には
同社会長の原田俊一氏から母校の新町第一小学校へ金田氏の筆による
校歌歌詞を記した作品が寄贈されている。

今年傘寿を迎える原田氏だが、今でも製造現場には姿を見せ、時には厳しく
指導することもあると聞いている。少し前だが、私も工場に伺った際に白衣姿の
原田氏を見かけた。そして年季の入ってそうな軽バンのワゴンの運転席につくと、
こちらに丁寧に頭を下げられ、颯爽と車を走らせて去って行った。
蛇足ながら付け加えると、その人は、今や年商数十億円ともいわれる企業の
トップである。

◎ガトーフェスタハラダ
 高崎市新町1207
 ℡0274-40-3330
  http://www.gateaufesta-harada.com/

manjuumap.JPG嵐山光三郎著『文人悪食』によると、森鴎外(1862-1922)の好物は「饅頭茶漬」
だったという。

鷗外の次女、小堀杏奴は回想録『晩年の父』でこう記している。

  (父は)甘い物を御飯と一緒に食べるのが好きで、私などどう考えても
  そんなことは出来ないが、お饅頭を御飯の上に乗せてお茶をかけて食べ
  たりする。小豆を甘く煮てそれと同じようにするのは真似してみるとちょっと
  おいしかった。

また長女の森茉莉は父が葬式から持ち帰る饅頭をいつも楽しみにしていた
ようだ。今に比べるとかなりな大きさだっただろう饅頭を

  父は象牙色で爪の白い、綺麗な掌で二つに割り、それを又四つ位に割って
  御飯の上にのせ、煎茶をかけて美味しそうにたべた。(中略)薄紫色の品の
  いい甘みの餡と、香いのいい青い茶とが溶け合う中の、一等米の白い飯は
  さらさらとして、美味しかった。『鷗外の味覚』

さらに彼女もいつの間にか自分もその味が気に入り(慣れて?)
  
  その渋く粋な甘みを好きなのである。たしかに禅味のある甘みだ

とも。


ブログ作成中のただ今の時刻は12時24分、意外にも思える饅頭茶漬も、この
空腹状態だと美味そうに思えてくる。

そんな文豪が愛した味をいっそう楽しみに空想させてくれるのが、手元にある
「一服満腹たかさきのおまんじゅう」なる饅頭マップだ。高崎市の商業応援団
(サポーター)が最近完成させた、昨年の「高崎パスタマップ」に続く力作である。

お世辞でなく「力作」と讃えたい。掲載されたまんじゅうを、それこそ怖くなるくらい
試食に励んでいたスタッフの姿を私も見ている。

当協会会員のおまんじゅうも多数掲載されており、表紙や本編の断面写真と
率直なコメントは圧巻。パスタマップの時のように、もうしばらくすると、この
マップ片手に市内和菓子店を食べ歩く方を見かけることだろう。

話は戻り饅頭茶漬、個人的に最も合いそうなのは風間堂さんの「だんべえまん
じゅう」と見ている。しっとりした薄皮とじっくり蜜を染み込ませた餡は、渋茶と
白米に程よく融け合い、滋味深い味を醸しだしてくれるに違いない。

そんな机上での文豪の味の追体験も、これまた楽しいもの。


danbee.jpg◎だんべえ本舗 風間堂
 高崎市新田町1-8
  ℡ 027-326-7811

世界一美しいザーサイ

どこの紙面だったか忘れたが、この前の三連休に読んだ新聞記事に大手
企業の社長のオフタイムの息抜きについてのインタビューが掲載されており、
ベートーヴェンの交響曲第8番をよく聴く、とコメントしていた。

この大作曲家のシンフォニーとしては比較的地味な存在の作品なので意外に
感じたが、あらためて聴いてみると有名な『運命』や「のだめカンタービレ」で
人気になった第7番に勝るとも劣らぬ躍動感があり、納得した次第。

その時選んだのが、旧東独の名匠オトマール・スイトナーが指揮するディスク。
教育TV『N響アワー』の往年のファンとしてはお馴染みの指揮者で、いぶし銀の
芸風は日本でも多くのファンを獲得した。

しかし20年前のベルリンの壁崩壊後は舞台には立つ機会もなく、その安否が
伝えられることもほとんどなかった。その点、昨年末のN響第九を振った同じく
旧東独出身のクルト・マズアなど、政治的な変わり身も見事にこなしている。
それぞれの芸術性を考えると、運命の皮肉としか言えない。

物産とは関係ない振り出しになったが、何が言いたいかというと今朝伝えられた
スウィトナーの訃報前に彼のこの録音を聴いていた人は多分だれもいないだろう、
ということ。

で、今日もう一つ、こんなこと世界中で今誰も思っていないだろう、というのが
ブログタイトルの「世界一美しいザーサイ」。自分だって、これまでの人生でこの
中華食材に美しさを感じたのは初めてだ。そして、今日のこれから記す出会いが
なければ、一生そんなことを思わずに済んだかもしれない(別に思ったからって、
ライフスタイルの転換になることもないとも思うが)。


今日から高崎髙島屋の地下1階食品売場に、上海料理&スイーツの「一品香」
さんのブランド「VEGETABLE GARDEN」が出店している。以前にもこのブログで
紹介した同店は、品質の高さにもかかわらずまだまだ知られていない県産野菜を
アーティスティックに魅せる話題のお店。

前置きが長くなったが、世界一美しいザーサイの写真がこれ。

zasai.JPG赤いフタに銅色のラベルの大手メーカー商品のように、食欲がない時のお茶漬け
にしようか、とは思えない。洗い立てのクロスを敷いたテーブルに、白い小皿に少量
盛り、デキャンタした紹興酒でも嗜みながらいただきたくなるようなザーサイである。

そういえば、このパソコンでザーサイと打ったのも初めてだ。それもこんな回数。
文字変換もうまくいかない。世界中で今こんなに「ザーサイ」なんてだれも
タイプしないのだろう、多分。

◎一品香・VEGETABLE GARDEN
 前橋市石倉町5-17-5
  ℡ 027-289-0560
  http://www.dan-b.com/ippinko/

daruma disney1.JPGすでにディズニー・ファンのブログで話題となっている2010年の新商品、
ミッキーマウスのだるまです。

東京ディズニーリゾートでは、毎年正月にだるまバージョンの商品が数多く
販売されてますが、このたび発売されたミッキーだるまは地域ブランド商標
「高崎だるま」の群馬県達磨製造協同組合との公式なコラボレーション商品。

数あるディズニーグッズの中でも、地域名が明記されているものは例がない
とのことです。高崎市内の工房で、一つ一つ職人の手作業で仕上げられて
います。

daruma disney3.JPGちなみにこのミッキーだるまはディズニーリゾートのみでの期間限定販売です。


昨年発売された「ハローキティ」、前回このブログで紹介した「キューピー」と、
高崎だるまと有名キャラクターとのコラボレーションもだいぶ充実してます。

2010年の次なるコラボ商品も、もしかしたら高崎のどこかのだるま工房で
着々と進められているかもしれません・・・。

daruma disney2.JPGのサムネール画像

daruma-kewpie.JPG

マヨネーズでお馴染みのキューピー。同社サイト内の「キューピーランド」にて、
毎月全国各地のお祭りとコラボした「おりがみキューピー」を紹介、データを
ダウンロードでき、家族でご当地キューピー作りを楽しめます。

そんなおりがみキューピーの今年1月は「だるま売りキューピー」。
今年はちょうど今日始まったばかりの「少林山だるま市」で景気のいい売り声を
飛び交わすだるま職人を作れます。

先ほど届いた情報だと、今年のだるま市は平日にもかかわらず、すでにだいぶ
賑わっているとのことです。


◎キューピーランド
 http://www.kewpie.co.jp/know/new_kids/land/origami.html
 こちらからダウンロードできます。

 ※少林山だるま市は明日7日お昼ごろまで、夜通しで開催。
  40軒の工房からの職人によるだるまの販売のほか、250店の露店が並びます。

darumanoongaeshi.JPGお正月の御馳走で疲れ気味の胃腸にありがたい、新商品が発売となりました。
高崎産のお米を使った七草がゆのセット、その名も「だるまの恩返し」です。

発売元は原株式会社さん、製造はセイワ食品さん、パッケージのデザイン等は
群馬県達磨製造協同組合さんが監修、当協会の3会員によるトリプル・コラボ
商品でもあります。

明日、明後日(1/6-7)に少林山達磨寺で開催される恒例の「七草大祭だるま市」
会場でも購入できます。

以下、原株式会社さんのプレス資料から

  商品名:だるまの恩返し
  サイズ:幅18×奥行12×高さ24cm(約)
  価 格:1,300円(税別)

  天明の大飢饉に見舞われ困窮する農民を救済するため、少林山達磨寺の
  東嶽和尚の発案で農家の副業として広まったのが高崎だるまの由来。
  以来200余年、だるまも農家の方々に大事に育まれ、守られ続けてきました。
  このたび発売となりました同商品は、高崎の農業とともに百年以上成長してきた
  当社がこの地の農業の活性化につながるような恩返しをしたい、との
  コンセプトから生まれました。
  これからのシーズン、入試を控えた受験生へのプレゼントとしても最適です。

  PRポイント
  ・高崎市地域認証ブランドである高崎だるまとのコラボレーション。
  ・徹底的な高崎市産へのこだわり。
  ・期間限定で七草粥の素をセット。

同社の堀越さん、釜田さん、新井さんらからは、昨年の初夏に商品の構想を伺い
ました。また、新商品にかける熱い想いに触れ、発売を楽しみにしていた物産担当者
です。年末からネットでの販売が始まった「だるまの恩返し」はすでに新聞等でも紹介され、
問合せ・注文も多数ありとのこと。
「恩返し」のシリーズ次回商品の準備も着々と進められているようです。
2010年、高崎の物産も幸先のいいスタートとなりました。


◎原株式会社
 高崎市問屋町2-11-2
 ℡ 027-361-4671
  www.hara-group.com

◎おかゆ屋どっとコム(株式会社セイワ食品)
 http://www.okayuya.com/
 1月末まで、こちらのサイトからも購入できます。

◎少林山七草大祭だるま市
 http://www.daruma.or.jp/13matsuri_01.html

旅と落語と高崎パスタ

謹賀新年

今年は明るい一年にしたいもの。そんなわけで、2010年第1回の『物産日記』は
落語の話題から。

正月の寄席、初席は噺家の顔見世興行でもあり、テレビでもお馴染みの面々から
玄人好みの大御所まで代わる代わる出演する。そして、この初席では、一年の門出
に相応しいネタということで「旅」を題材にした噺が高座にかけられることが多い。

一昨年の浅草の初席で観た春風亭昇太さんの、中年女性グループが初めて海外旅行
に参加する様子を描いた創作噺が印象に残る。ザッとあらすじを記すとこうだ。

 へそくりを貯めて初めて行けることになったイタリア旅行。格安パックツアーの
 事前説明会に参加すると、添乗員からスリや置き引きへの注意が続き不安を募ら
 せる。そしていざ現地へ。何かあってはいけない、と急ぎ足で見学を済ませると
 ホテルにこもりっきり。だれのアドバイスか日本から持ってきた梅干、日本茶、
 さらにはパッケージを開けるだけで食べられるご飯、レトルト食品まで出てきて
 にわか宴会。何をしに行ったのか分からないまま帰国、家に帰ると食事を作る
 気力もないほど疲労はピーク、面倒だから「宅配ピザでもとろうか」というオチ。

昨年は消費低迷に加え新型インフルエンザ流行への不安から、旅行業全体が大きな
打撃を受けた一年だった。政府観光庁が毎月発表する旅行取扱状況の指標でも、
良い月でも前年比5.3%減、軒並み10%台後半の前年比割れとなっている。

地元高崎ではどうだろう? 

この年末年始に何度か高崎パスタの「はらっぱ」さんで食事した。すごく混んでいる。
席待ちの時に同店駐車場を見渡すと興味深い。他県ナンバーが最近多いのだ。
「新潟」「福島」「長野」・・・と近県からの来客と思われる。またそれは、
店内でじっくりオーダー内容を相談しあう様子からもその御一行とすぐ分かる。
だいたいこのお店の常連客は数年来"いつもの"メニューを各々持っているから、
オーダーはすでに決まっているので、一目瞭然なのである。

郊外にも点在する他の高崎パスタのお店でもおそらくそんな光景が見られるのでは。
高崎の観光統計には「パスタ店」は対象になっていないが、観測する機会があれば
結構、希望的な数値が得られるかもしれない。

パスタといえば、昨年の大晦日に買いだめしてあった本を読み片付けていると、
除夜の鐘が聞こえてくるなか、嬉しさのあまり飛び上がりそうな一節に出会った。
引用すると

 西洋食の中で日本人の口に合うのはイタリア料理が一番らしい。肉を少なくし、
 野菜や穀類を多く使う点もそうだが味付けが濃厚で日本の砂糖と醤油、味噌に
 似た汁を作ることに妙を得ているところも日本人向きだ。(中略)
 日本人の舌にとってはイギリス料理はあまり素材過ぎて物足りない。フランス
 料理は洒落過ぎこしらえ過ぎ飽が来る。ドイツ料理はシツコ過ぎる。結局チーズ
 を鰹節のように出汁に使い、野菜で肉の味を出すイタリア料理が、日本人に向く
 ということになる・・・・

岡本かの子の「旅のガストロノム」から。驚くべきことは、この随筆が書かれたのが
昭和の初期であること。一部現代表記に直したが、全く古さを感じさせない新鮮な
指摘だ。ただ「調味料で濃厚な味付け」というと今風の和食からはややイメージしに
くいが、どうだろう、あのパスタソースの味付けは、実は無意識に私たち日本人の
郷愁を誘うのかもしれない。高崎の名物としてのパスタがじんわりと市外の方々の
支持を得ている理由がそこにありそうだし、今更ながらこの食べ物に着目された方
に敬意を表したい。

「落語」と「パスタ」で開口一番となった2010年の『物産日記』、もう少しするとこの
双方をテーマにしたツアー商品が登場する予定。どうかお楽しみに。

とりとめもない文章は今年も相変わらずとなりそうなので、お時間ある方は、また
よろしくお付き合いください。


◎スパゲッティー専科はらっぱ
 高崎市岩押町18-6(本店、ほか2店舗あり)
 電話/FAX 027-325-2418(本店)
 http://www.harappa.co.jp/index.html

2010pasta-takasaki.jpg