2009年6月アーカイブ

だるまの里の 山下清

 

daimonya.JPG重なる偶然の出来事に驚かされることがある。今日もそんな一日だった。

「放浪の天才画家」と呼ばれる山下清の作品を集めた企画展が本日から
高崎市タワー美術館で開催されている。

この企画を知っただるま店「大門屋」の中田さんが、自宅で所蔵していた
画伯の作品を店内で展示することにしたという。

中田さんによると、47年前に画伯は高崎にも滞在し、だるま作りなども見学
したらしい。今頃の季節だったのかもしれない。
このとき、フエルトペンでその場で描いたのがムラサキツユクサの絵。

お馴染みのテレビドラマでは、旅先の風景をその場で貼り絵にする画伯が
登場するが、実際には見てきた風景を記憶し、帰ってから作品に仕上げていた。

にもかかわらず、長岡の花火の作品のようにリアルに、迫力をもって描けて
しまうその才能が、天才といわれる由縁なのだそうだ。

だから、その場で描いたこのツユクサの絵は貴重な一枚かもしれない。

なお、この話題は本日付けの読売新聞およびyomiuri onlineでも紹介されている。

また、上毛新聞の高崎版TAKATAIの本日付けの紙面では、2ページに
わたり同展が紹介されているが、その記事のあとの催し物案内の片隅には
「志村立美 美人画展」について書かれていた。

高崎シティギャラリーで来月1週間だけ行われる同展のメインは、『からっ風』と
いうタイトルの着物の女性が風呂敷に包んだだるまを背負っているもの。

この作品の写真が紙面に小さく掲載されているが、そこからは不思議な雰囲気
が強く伝わってくる。

細い線ながらくっきり描かれただるまに対して、主役であるはずの着物の
女性のあまりにも幽かな表情というコントラスト。

風呂敷からわずかに覗かせるだるまの存在感とその一部分だけでも高崎の
だるまと分かる正確さ。

その筆使いには大門屋の中田さんも感嘆されていた。


ところで、これら全ての作品をご覧になりたい、という方にはJR東日本の観光タクシー
商品『駅から観タクン』がおすすめだ。

高崎駅東口での乗車前後にタワー美術館へ、「高崎名所巡りコース」には大門屋も
組み込まれている。

7月2日(木)~8日(水)までであれば、駅西口から徒歩10分のシティギャラリーで
志村立美の作品も鑑賞できる。(6日はタワー美術館休館)


さて、話は戻るが山下清のツユクサの絵は、これまで個人所有だったため
公の場での展示は初めてとのこと。

もしかしたら、画伯が描いただるまの絵も、高崎のどこかにあるかもしれない。

そんな空想の中の美術館めぐりを、梅雨の机上で楽しんでみた。

 

◎駅から観タクン・高崎
 http://jres.jp/jres/ekikara_kantakun/index.html

◎志村立美公式ウェブサイト
 http://www.shimuratatsumi.com

◎大門屋
 高崎市藤塚町124-2
  ℡ 027-323-5223
 http://homepage2.nifty.com/daimonya/

『高崎うどん』の楽しみ方

takasaki-udon.jpg

梅雨の蒸し暑い日が続いている。
そんな食欲減退気味になりがちなこの季節、冷たいうどんがいっそう美味しく
感じられる。先日、JAたかさきさんの『高崎うどん』を買ってきた。

このまちの名前を冠した『高崎うどん』は高崎で生産される小麦「きぬの波」を
100%使用。この小麦は2000年に品種登録された新品種で、弾力性や滑らかさに
優れ、まさにうどんのための小麦と言える。

そんなありがたい『高崎うどん』のとっておきの食べ方を紹介したい。

個人的におすすめは半生の太麺。
表示のとおり、たっぷりのお湯で12分間茹で、そのあと冷水でさっと流す。

こだわるのはつゆ。といっても手の込んだことはしない。使うのは市販の濃縮つゆ。
メーカーはどこでもよい。ラベルに記されたとおりの割合で薄める。

ここでひと手間。椀に沖縄の焼酎、泡盛を3滴垂らすだけ。
その上に、先に薄めておいたつゆを注き込む。

泡盛特有のもろみ等の複雑な香りが、市販の濃縮つゆを高級感あふれる味に
変えてくれる。

数年前の夏に泡盛をロックで楽しんだ後、残った氷を麺つゆに放り込んだら
これが驚くほどの美味さで、以来この季節になると周りの人たちに勧めている。

以前は独特の芳香が受入られずらかった泡盛だが、最近はクセを抑えた
飲みやすいものも多く販売されているが、この隠し味には個性あるものを選びたい。

入手しやすく、個人的に気に入っているのが石垣島の『玉の露』。
家族で切り盛りする小さな醸造所のものだ。新酒なら1本1,000円もしないで買える。

この泡盛を3年以上貯蔵したものは『古酒(クース)』と言われ、芳醇でまろやかな
味わいになる。

ワインやウイスキーなどだと100年以上前のボトルが普通に出回っているが、泡盛に
限っては、現在140年ものと90年ものの2つの甕が存在するのみ。

昔は沖縄県内の首里や那覇の旧家に100年や200年を超える古酒が存在していたと
いわれているが、第2次世界大戦で大規模な地上戦が行われ、貴重な古酒のほとんどが
焼失してしまったという。

今日は64回目の沖縄慰霊の日。
古酒を熟成できるような平穏な世の中が長く続くことを願いたい。


◎JAたかさき 生活センター
 ℡027-310-2688

その光景は、年初に本殿参拝の一番乗りを競う西宮神社の
「開門神事福男選び」さながらだったようだ。

県庁で行われた「おすすめ!地域の物産市」の最終日にあたる
6月15日。正午を知らせるチャイムと同時に、この32階建のビルで
働く男たちの壮絶なダッシュが始まった。

彼らが目指したのは本市から初出展した『スパゲッティ専科はらっぱ』の
ブース。一品勝負で販売した同店の定番商品『赤唐辛子とニンニクの
トマトソース』は瞬く間に完売となった。


最近、全国的なメディアでもたびたび取り上げられている「高崎パスタ」が
高崎市外で初めて出る、ということで、当協会でも期待は大きかった。

県内のご当地グルメとして知られる太田の「焼きそば」や沼田の「焼き
まんじゅう」のように、きっとこの物産展でも話題になるのでは、と。

しかし、その知名度はまだまだであることを、店主の岩田さんは実感したそうだ。
催事開始直後の来場者は立ち止まる人も疎ら、「高崎パスタなんてあるんだ」、
といった感じだった。

一方で、地元の出展者の弁当がちらほらと売れていく。完全に「アウェイ」で
あることを肌で感じたという。

出店位置もいまいち。担当者の私もオープン時に伺った際、ちょっとまずいな
と思ったほど。

でも空気はすぐに変わった。岩田さんもそんな不利な条件に、かえって奮い立った
らしい。

試食は敢えて用意しなかったが、テーブルで煮こむトマトソースの香りに
お客さんが集まりだし、お昼休みが終わる頃には用意した50食が売り切れた。

そして、会期中は連日正午過ぎは完売した。
リピーターも多く、その確かな味は短期間に口コミで広がったようだ。

多くの来場者にもかかわらず、売れ行きに気を揉む地元出展者らを残し、
早々完売で帰り支度をする岩田さん、さぞ快い気分だったに違いない。

また、この場で買えなかった多くの方が夜に店舗に訪れてもいるとのこと。
そういえば、たまたま15日の夜に寄った「はらっぱ岩押店」はいつになく
混んでいた。

この物産展は出店決定から開催までの期間が短く、準備が心配されていたが、
岩田さんの対応は早かった。

写真のとおりラッピングには、当協会の「中村染工場」さんの特注の手ぬぐいが使われ
ている。
まちの新しい顔としての「高崎パスタ」と、創業100年の伝統商品とのコラボレーション。
この手ぬぐい、私も大事に取っておいてある。

「高崎パスタ」に対する確かな手応えを感じた岩田さんだが、すでに次の一手も
時機を伺っている。

高崎パスタを多くの方に知ってもらうべく、また信じられないような企画を一昨日
話してくれた。

古くから商都として栄えてきた高崎。
そんなこのまちの商人魂は、脈々と受け継がれているようだ。

 

 

pasta-takeout.JPG◎スパゲッティー専科はらっぱ
高崎市岩押町18-6(本店、ほか2店舗あり)
電話/FAX 027-325-2418(本店)
http://www.harappa.co.jp/index.html

湯あがり娘。

JA.JPG

はじめに、過大な期待をされるといけないので断っておくと、タイトルの
『湯あがり娘』は写真のお嬢さんではない。高級枝豆の品種名である。

「JAたかさき」さんの企画イベントで、今週末に高崎駅東口ヤマダ電機さんの
イベント広場で、父の日にちなんでこの「湯あがり娘」の試食等が行われる。

JAたかさきさんから届いたイベント概要は以下のとおり。


 
 催し名 JAたかさき ラビー市
 日 時 平成21年6月20日(土)・21日(日)
      午前11:00~午後4:00(両日共)
 場 所 高崎駅東口 ヤマダ電気屋外 イベント広場(ラビーガーデン)

 主催者 高崎市農業協同組合(JAたかさき)

 内 容  ・枝豆(湯あがり娘)を両日共先着300名の方に無料で試食提供
      ・お車でお越しのお客様にも安心してビール感覚をお飲みいただける
       「キリンフリー」(コツプ)とのセット販売(セット価格150円)
      ・さらに、地場産品を中心とした、父の日ギフト購入者(100名)にメッセージ付
       枝豆プレゼント。
      ・その他にも
       高崎うどんの販売(今回は、高崎うどん新メニューも登場)(限定100食)
       刺身こんにゃくの試食、新鮮野菜の販売、高崎やきそば・地場産ジェラードの販売

 問合せ JAたかさき 経済部
 電 話  027-352-5288


この『湯あがり娘』は、茶豆特有の芳香を持ち、食べた瞬間に笑みがこぼれる甘さが特徴。
値段がやや高めなため、都内を中心に出荷されている。

通常の収穫は7月以降だが、今回のイベントにあわせて特別に栽培し、朝4時から収穫した
新鮮なものを提供するとのこと。

 

父の日、そういえば自分はここ数年、何かしたという覚えがない・・・。

今年は、最近うどん打ちに凝っている父親に、と同じJAたかさきさんの地粉『きぬの波』を
プレゼントしようと購入してある。

せっかくだから、当日はイベントで「湯あがり娘」も入手して、いっしょにビールでも飲みながら、
たまにはゆっくり実家で過ごそうかと思っている。

 

媚びない味噌パン

「飲みやすい」「クセがない」「飲み頃」・・・・。
そんな言葉を最近よく耳にする。

先日も、あるまちの特産品開発の取り組みで、乙種焼酎の試飲会のニュースが
流れていたが、来場者からはそんなコメントであふれていた。

酒に限らず、匂わない納豆や飲みやすい黒酢、カロリー控えめな水羊羹など
消費者拡大のための製品の"ソフト化"が進んでいるようだ。

確かにそのためには、受入易さも必要だと思うが、中には特産品としての魅力までも
大きく失ってしまうことも多いような気がする。

青汁や離乳食ならまだしも、飲みやすいだけの酒がまちの目玉になり得るか?
だったらエタノールでも薄めたほうが、まだ「飲みやすい」だろう。

 

英語で日本の郷土料理を紹介した冊子が完成、とのニュースもあった。
群馬のソウルフード、焼きまんじゅうも掲載されているという。

関係者の方はどうか冷静に、大きな口を空けないでも食べられる、ミソ味控えめな
ジャム味もあり、みたいな海外観光客に媚びたような商品が出ないことを祈りたい。

そこで、当協会会員商品のなかで"媚びてない"ものとして、『倉渕パン工房 湧然』さんの
「味噌パン」を挙げたい。

湧然さんは倉渕地域の里山にあり、営業日は水・土曜の週2日だが、遠方からの多くの
ファンが訪れるお店。

季節の素材で焼かれる天然酵母パンは、一口で甘さや柔らかさを感じさせる多くのパンと
は異なる。

「味噌パン」は同店の定番商品。

言うまでもなく無添加。イースト菌も使わずお米から作る天然酵母で一晩じっくり発
酵させ噛みしめるほどに伝わる旨みが特徴。

さらに味噌は毎年2月に仕込む自家製手前味噌を使うという徹底ぶり。
また、群馬の名産でもあるこんにゃくをペースト状にして油脂の替わりに用いている。

いかがですか?素材も、営業スタンスも、媚びてないでしょ?

地域間であれ、国の間であれ、異なる文化の理解はそんなに簡単にできるものでは
ないはず。でも、よその者がそんな垣根を超えられたときに、それは深い印象となって
人の心に残るものだ。

「お前にも、このうまさが分かるかい」と自信と誇りをもって、時に挑戦的に紹介できる味は
もっと大切に残していかなくてはならない。

 

 

u-zen.JPG◎倉渕パン工房 湧然
 高崎市倉渕町水沼1244-1
  ℡027-378-3766
  http://www9.plala.or.jp/Uzen/

 

1Q84.JPG昨日も帰りがけに駅の書店を覗いてみたが、「入荷待ち」との札が下がっていた。
村上春樹の『1Q84』である。

別に、どうしてもこの作家の作品が読みたいというのではない。
個人的に興味あるのは、この作品の冒頭、タクシーの中でBGMとして流れているのが
レオシュ・ヤナーチェクの「シンフォニエッタ」という一点だ。

ヤナーチェク(1854-1928)は現在のチェコ共和国の東部、モラヴィア地方の作曲家。
同じチェコでも『モルダウ』のスメタナや『新世界』のドヴォルザークはボヘミア地方。
言語は同じチェコ語だが、文化・歴史的背景や土着の音楽もだいぶ異なる。

このヤナーチェクは自分が最も好きな作曲家の一人でもある。
だから、その音楽がこの小説の中でどう描かれているのかが気になって仕方ない。

今朝の日本経済新聞では、小説の中で主人公が購入するものと同じジョージ・セル指揮の
CDに注文が殺到と書かれていた。このCDは所有しないが、セルの弟子のM.トゥルノフスキーは
数年前、群響定期演奏会でこのシンフォニエッタの名演を聴かせている。

ただ、「シンフォニエッタ」はヤナーチェクの中でも最も親しまれている曲だが、最も
優れた作品という訳ではない。

このことは、モラヴィア出身の作家で、『存在の耐えられない軽さ』や『微笑を誘う愛の物語』
などの作品で知られるミラン・クンデラも著書『裏切られた遺言』の中で述べている。

『1Q84』は待つことなく多くの言語に翻訳されるだろう。そして「シンフォニエッタ」も
世界中で話題になり、同作曲家の最高傑作などともてはやされるに違いない。
きっと、クンデラの微笑、いや苦笑を誘うことだろう。

ところで、このクンデラも、十年以上前にはノーベル文学賞に最も近い作家の一人として
注目されていた時期があった。先の著書『裏切られた遺言』の頃だろうか、今の村上のように。

だから、これでもし村上がノーベル賞を逃したら、「ヤナーチェク・ジンクス」とも
言えそうだ。大いに期待している。

チェコついでだが、
自分が民主化後間もない同国でタクシーに乗った時、そこではドボルザークの交響曲が
ラジオから聞こえてきた。ドライバーも音楽好きで、お互い何番の交響曲が好きか、
楽しく話したのを覚えている。

昨晩は、そんなことを思い出しながら書店を出て、久しぶりにタクシーで帰った。
感じの良い運転手さんだったが、話題は景気不安のことから広がらずに家に着いた。
小説のようにはいかない。

タクシーといえば、今朝の上毛新聞高崎版『TAKATAI』でJR東日本の観光タクシー商品である
『駅から観タクン』が特集されている。

コースの中の当協会のお店なども丁寧に取材されたようで、どのスポットも読んでいるだけでも
楽しくなる紙面だ。

世界的な景気不安に新型インフルエンザ、どうなることか分からない衆院選・・・。
世の中暗いニュースばかりだけれども、移動の車中くらい、ドライバーさんと明るい話題で
過ごしたい。

 

◎駅から観タクン・高崎
 http://jres.jp/jres/ekikara_kantakun/index.html

 


 

県内の隠れた人気商品を集めた『おすすめ!地域の物産市』が本日
から県庁でスタートした。

この物産展は、以前は『観光物産まつり』として行われていたが、昨年から
新規特産品の掘り起こしをターゲットとしている。

今回は、初登場40店を含む63店が出店、当協会からも11会員が
参加している。

平日とあってか、初日の今日は比較的ゆっくり商品を見てまわれる。
来場者のピークは週末となりそうだ。

 

0611.JPGこの物産展の出店者は、県、市町村の物産振興協会等からの推薦で選考
される。

当協会から昨年初出展し、大好評だったのが『菓子工房ラ・ポムベール』さんだ。

ポムベールさんが入会したのは一昨年、その時知った「かぼちゃのプリン」は
百貨店等に常設される大手スイーツ店商品にない手作り感あふれるやさしい
味わいがとても新鮮だった。

あまり当てにならない当担当者の直感だが、これは絶対に受ける、と確信していたので
この催事の案内が届いてすぐに店主の大城さんに出店を打診した。

市外やこれほど大きな催しには出店経験がなく自信もない、と躊躇する大城さん
だったが、なんとか説得に応じていただいた。

で、その結果は大成功。

主催者の配慮もあり、関係者の間で"ドル箱"とささやかれる好位置にブースが
構えられ、用意した「かぼちゃのプリン」は追加製造も間に合わず、連日完売
となった。

後になってから聞いたが、この期間中、大城さんの睡眠時間はほとんどなかった
らしい。

それからのポムベールさんには、この時の評判を聞きつけた有名百貨店の
バイヤーも訪れ、昨年のある催事ではプリンのほか、限定販売したチーズケーキも
瞬時で売れ切れた。

今日も会場で大城さんの奥さんに会った。
「今回も完売したいと思います」と話すその表情は自信に満ちていた。

物産展ではこんな出来事に出会える。
だから担当者としても面白い。

 


pom.jpg◎おすすめ!地域の物産市 ~初めましてフェア~
 6月11日(木)~15日(月)10時~18時30分 (土・日曜は17時まで)
  群馬県庁1階県民ホール

  『おすすめ!地域の物産市』 チラシ.pdf

  『おすすめ!地域の物産市』 出店リスト.pdf

 

◎菓子工房 ラ・ポムベール
 高崎市福島町740-3
  ℡ 027-372-3530

高崎市物産振興協会ホームページおよび5月26日付け当ブログにて、
群馬県観光国際協会主催バスツアー『たかさきスイーツめぐり』を募集
している旨をお伝えしてまいりましたが、同ツアーは申込みを締め切って
おります。

「みるく工房タンポポ」をはじめ、当協会4会員のスイーツを巡るこの
ツアーは、おかげさまで、予想を上回る多くの方からお申込みをいただき、
発売とほぼ同時に満員となりました。

お問合せをいただいた皆様には心より感謝申し上げますとともに、
主催者にはより多くの機会を提供いただくよう、働きかけて参りたいと
存じます。

お申込みいただいたにもかかわらず、残念ながら受付できなかった方には、
『パリの朝市』にて6月30日(火)までに限り、ランチまたはディナーにお越し
いただいた際に、「たかさきスイーツめぐり満員で行けませんでした」と
おっしゃっていただければ同店の『特製ドレッシング』1本を進呈いたします。

また、このツアーには行程の都合で外れてしまったお店もありますので、
当協会までお問合せいただければ、お客さまのご要望にあわせて
オーダーメイドの「たかさきスイーツめぐり」をご案内いたします。
遠慮なくお申し付けください。

今後も地域産品の振興事業へのご理解の程、何卒よろしくお願い
申し上げます。

blueberry.jpg

景気不安から、消費者の節約志向がいっそう強まっている。

日経流通新聞に品田英雄氏の『ヒットの現象学』という連載がある。
そのコーナーで先月末「自分なりの楽しみ方」というテーマで、新刊書ではなく、
最近久しぶりに引っ張り出した本は予想以上に面白い、と書かれていた。

という訳で、私もアパートの物置に無造作にしまってあった段ボール箱の
本入れを久しぶりに開けてみた。

塩野七生の『ローマ人の歴史』、ナンシー関のテレビ評論、玉村豊男の農村暮らし
エッセー等文庫本で各数十冊、沖縄の歴史や琉球語の専門書、ウィスキー図鑑数冊、
とそのまとまりがあるんだか、ないんだかの箱箱に、自分のことながら苦笑した。

これらはブックオフに持っていって村上春樹の新刊を買う足しにと思ったが、その前に
『国家の品格』の著者で数学者の藤原正彦氏のエッセー集を読み返してみた。

数学者としてどれほどの方なのかは知らないが、この先生の文章はいつもその見事さに
羨ましくなる。この文庫には、先生の大好物は餃子と書かれている。

餃子といえば中国、おなじ本箱に清王朝の歴史が書かれた『大清帝国』(講談社、2000年)
があった。
以前、この本を書かれた先生に仕事をお願いすることがあり、その事前勉強を兼ね購入
したものである。

この物産の担当になる以前に、海外の家庭料理を紹介する仕事をしていた。
『大清王朝』の著者にお会いした際、その先生は「私は歴史の話より餃子づくりの
方が得意なので、機会があったらまた呼んでください」とおっしゃった。

それがご冗談か社交辞令であることは承知の上で、しばらくしてから餃子づくり教室をお願いした。
専ら大学の講堂に立つことが仕事の先生もこの日はエプロン姿、厨房での特別講義はじまった。

料理教室らしからぬ数十頁に及ぶレシピ(多くは清朝の食文化、餃子の歴史)をもとに
解説、ここまではよかったが、やはり慣れないことをお願いしてしまった。

在籍されている由緒ある伝統校の控えめな学生と異なり、20~70代までのほとんど女性の
受講者から容赦なくぶつけられる質問は、量とある意味で質を超えていたようで、
餃子を包む頃には先生泣きそうになっていた。

それ以来この先生にはお会いしてないが、元気にされてるだろうか。

餃子というと、中華料理のイメージがあるが、現在の中国東北部で生まれたという
この料理は、シルクロードを通して中央及び南アジア、中東、ロシア、ヨーロッパ、
さらには南米にまで伝わり、その土地の風土にあわせて姿を変え定着している。

このことについては、『餃子ロード』(石風社、1998年)に詳しい。
これを種本として、私が担当した料理教室でも50回のうち十数回は世界の餃子を
紹介している。

なかでも印象に残っているのがロシアの水餃子『ペリメニ』。
市内在住のサンクトペテルブルグ出身の方に教えていただいたものだ。

皮の作り方は中国の水餃子と同じでよい。ネットで調べればいくらでも分かるので
省略。

餡となるのが、このときは肉や香味野菜ではなくブルーベリーだった。
生のブルーベリーの果実4~5個とティースプーン一杯の砂糖を、厚めの餃子の皮
(市販のワンタンの皮でも何とか可)で包み、たっぷりのお湯で浮いてくるまで
ゆでる。好みでヨーグルトやバター、ハチミツをかけても良い。

日照時間が少ないロシアや北・東欧では、ベリー類は貴重なビタミン源としてさまざまな
食し方があるそうだ。これもその中の一つ。

ところで高崎では、これからブルーベリー狩りが楽しめる。
6年前には、箕郷地域の丘陵でカニ沢ブルーベリー研究会が立ち上げられ、3haの土地に
3000本のブルーベリーが農薬や化学肥料を使わずに栽培されている。

その会長をつとめるのが、当協会会員で「みやび農園」代表の永井さん。
安心安全のブルーベリーはジャムにも加工され、学校給食でも使用されている。

生産者の永井さんにも、この餃子のレシピ、ぜひお伝えしたいと思っている。


◎みやび農園   
 ℡ 027-371-4616

6月1日に、高崎市は吉井町との合併、人口約37万人を超える県下一の都市
となった。

これを記念して、前回(5月24日)の「ようこそ高崎 人情市」には吉井地域の
特産品の販売ブースが設けられた。
今回はそのレポート。

会場に到着すると、同僚のI氏が面白い商品がある、というので現場に直行した。

それが「パリジャン」さんの『おっぱいパン』。
ネーミングからは、当協会会員の『おっ!鳥弁当』さんと同系列の
驚くようなパイ生地の菓子パンを想像したが、

 

yoshii-1.JPGそういう形のパンだった。ちなみに中身は練乳クリーム。
食べ方によっては、リアルにクリームが出てくるかもしれない。
残念なながら買いそびれたため、実証はしていない。

で、次のコーナーへ。
吉井地域の特産品にキュウリがある。『マルカツ』さんの漬物はそんな
名物を生かしたバラエティ豊かな商品を展開している。
この日は瑞々しさがまぶしい浅漬けが来場者の目を惹いていた。

 

yoshii-2.JPGもう一ブース、『吉井物産センター ふれあいの里』さんの農家手作り商品の
コーナー。おやきとお饅頭、私が到着した頃にはもうだいぶ品薄だった。

特に、この直売所のお饅頭は連日人気なことは以前から知っている。
商品名は特になく、作った方の名前がラベルされているのみ。
今後、新高崎市の特産品の原石のような商品だ。

 

yoshii-3.JPGところで本日現在の高崎市物産振興協会は102会員。
おかげさまで、県下の市町村の物産振興協会では最多の会員数を誇る。

上記のお店はまだ入会はされていないが、これからぜひお声かけさせて
いただければ、と事業者の方とお会いするのを楽しみにしている。

それにしても、おっぱいパンにキュウリ、お饅頭、という今回のラインナップ、
何となく吉井地域の"粋"を感じさせる品々だ。
それ以上の意味を探る必要はないだろう。

kaneto2.JPG

先日このコーナーでも紹介した「カネト水産」さんによる地元食材を
使った惣菜店『もぎたて完熟屋』が、先週末オープンしました。

中山道の宿場町の面影を残す本町通りの古い蔵をリフォームした店舗は
1階で常時30品程度の惣菜を販売するほか、倉渕地域の朝取り野菜を
取り揃えた産直朝市も行います。
また2階ではイートインもでき、夜にはあわせてお酒も楽しめるとのこと。

開店に先立って行われた試食会に伺いましたが、期待以上の充実ぶりに感激
しました。

今が旬の新じゃがや水菜、春キャベツなど高崎市倉渕地域で採れた野菜をはじめ、
「榛名梅育ち鶏」や「倉渕もち豚」など、生産者の顔が見える食材による
和・洋・中華の各惣菜は、プロの調理師の監修だそうで、どれも美味です。

顔が見えるといえば、野菜生産者の下平さん(当協会会員、倉渕んまい会
の代表)もこの日、試食会にいらっしゃってました。

使われる野菜ですが、その質の高さにもかかわらず完熟であるがために
流通できない、多くの場合廃棄されてしまうものが使われています。

なんだかおかしな話ですが、それが現実なのです。
ですので、そのような野菜を生産農家から常時仕入れ、調理したものを適正な
価格で販売するこの惣菜店の取り組みは、生産者、消費者双方にとってメリットが
あると言えます。

ところで、格安運賃の航空会社AIR DOが1998年に就航したときの広告の
キャッチコピーに
「こういう企業が、成功するか、失敗するかで、日本の将来は決まる、と思う」
とあります。

試食しながら、思い出したのがこのフレーズでした。
このお店が成功するかどうかで、少なくともこの街の将来は決まるような気が
したのです。

この完熟屋では、容器には何度も利用可能なエコタッパが用意されています。

またこのお店の周辺には意外にも生鮮品店が少ないのです。近所の方も
買い物は郊外の大型スーパーに頼らざるを得ないことが多かったようです。
お年寄りなど交通弱者にとっても、ありがたい存在になるのでは
ないでしょうか?

また、いま静かなブームの街道ウォーキング。週末には遠方からお越しになる
方が多いという中山道歩きの方にも、休憩スポットとしておすすめできます。

社長の原さんが意識されていたかは分かりませんが、完熟屋が挑んだのは、
地産地消だけではないと思います。

エコ、食料自給率回復、商店街活性化、景観保全、コミュニティ再生、
新規雇用創出・・・。

何だか間もなく行われる衆院選のマニフェストにでも登場しそうな言葉ですが、
今、この国が抱える多くの課題解決の糸口が、息を吹き返したばかりの
この蔵から見えてくるような気がました。


◎もぎたて完熟屋
 高崎市本町8-1
  ℡ 027-325-7525