重なる偶然の出来事に驚かされることがある。今日もそんな一日だった。
「放浪の天才画家」と呼ばれる山下清の作品を集めた企画展が本日から
高崎市タワー美術館で開催されている。
この企画を知っただるま店「大門屋」の中田さんが、自宅で所蔵していた
画伯の作品を店内で展示することにしたという。
中田さんによると、47年前に画伯は高崎にも滞在し、だるま作りなども見学
したらしい。今頃の季節だったのかもしれない。
このとき、フエルトペンでその場で描いたのがムラサキツユクサの絵。
お馴染みのテレビドラマでは、旅先の風景をその場で貼り絵にする画伯が
登場するが、実際には見てきた風景を記憶し、帰ってから作品に仕上げていた。
にもかかわらず、長岡の花火の作品のようにリアルに、迫力をもって描けて
しまうその才能が、天才といわれる由縁なのだそうだ。
だから、その場で描いたこのツユクサの絵は貴重な一枚かもしれない。
なお、この話題は本日付けの読売新聞およびyomiuri onlineでも紹介されている。
また、上毛新聞の高崎版TAKATAIの本日付けの紙面では、2ページに
わたり同展が紹介されているが、その記事のあとの催し物案内の片隅には
「志村立美 美人画展」について書かれていた。
高崎シティギャラリーで来月1週間だけ行われる同展のメインは、『からっ風』と
いうタイトルの着物の女性が風呂敷に包んだだるまを背負っているもの。
この作品の写真が紙面に小さく掲載されているが、そこからは不思議な雰囲気
が強く伝わってくる。
細い線ながらくっきり描かれただるまに対して、主役であるはずの着物の
女性のあまりにも幽かな表情というコントラスト。
風呂敷からわずかに覗かせるだるまの存在感とその一部分だけでも高崎の
だるまと分かる正確さ。
その筆使いには大門屋の中田さんも感嘆されていた。
ところで、これら全ての作品をご覧になりたい、という方にはJR東日本の観光タクシー
商品『駅から観タクン』がおすすめだ。
高崎駅東口での乗車前後にタワー美術館へ、「高崎名所巡りコース」には大門屋も
組み込まれている。
7月2日(木)~8日(水)までであれば、駅西口から徒歩10分のシティギャラリーで
志村立美の作品も鑑賞できる。(6日はタワー美術館休館)
さて、話は戻るが山下清のツユクサの絵は、これまで個人所有だったため
公の場での展示は初めてとのこと。
もしかしたら、画伯が描いただるまの絵も、高崎のどこかにあるかもしれない。
そんな空想の中の美術館めぐりを、梅雨の机上で楽しんでみた。
◎駅から観タクン・高崎
http://jres.jp/jres/ekikara_kantakun/index.html
◎志村立美公式ウェブサイト
http://www.shimuratatsumi.com
◎大門屋
高崎市藤塚町124-2
℡ 027-323-5223
http://homepage2.nifty.com/daimonya/

